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プロフェッサー 城西大学
理学部 化学科 高橋 理恵子生化学/分子生物学 -
ナビゲーター 4年生 土方 渚さん ※学年は取材当時
研究内容を 大まかにまとめると
研究内容を もっと詳しく!
βケラチンタンパク質とは?
鳥類と爬虫類のみが持つβシート構造をもつ繊維性タンパク質で羽毛、爪、くちばし、ウロコなど表皮細胞由来の構造を形成するタンパク質です。外界の刺激に対する生体の保護、体温調節、呈色などの役割をはたしています。
タンパク構造はどうなっているのでしょう?
各ポリペプチドが逆並行に並び中央の疎水性が高く、類似性の高い中央領域Core Box でフィラメントを形成しS-S結合のできるSH基を含むN末、C末領域で構造を安定化させています。
多様な形にどの様に進化してきたのでしょうか?
各ケラチン遺伝子がファミリーを形成し類似した多くの遺伝子からなるクラスターとして存在しています。Βケラチンは目で見える造作の相違にもかかわらず、多くの共通点をもっています。羽毛、爪、ウロコ、すべて共通祖先を共有していると思わアれますが、異なった組織に発育の異なった時期に発現しています。異なるファミリー間でのDNA配列の詳細な比較で分子系統発生、発現機構、発現制御の変化が明らかになると考えています。