研究内容を 大まかにまとめると

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複合材料の研究に取り組んでいます。身近なところでは、テニスラケットやゴルフクラブなどに用いられている繊維強化プラスチック(FRP)も複合材料の一つです。この材料の面白いところは、目的に応じて性質を設計できる点です。例えば、材料が鉄であれば、硬さや強度(しなり具合)など、その性質はおのずと決まってしまいます。一方FRPの場合、硬さ、強度を自在に設計することが可能です。成形技術も向上しており、従来よりも複雑な形状にも対応可能となっています。これまで人間の勘に頼ってきた要素の強い材料系のモノづくりですが、緻密な設計技術によって、データをもとに高精度で効率よく実現されるようになってきました。

材料の研究は、どう作るかだけが研究テーマという訳ではありません。できあがったものの状態や性能を評価したり、使用によってどのように劣化したり、壊れたりするかを理解することが、よりよい材料を作ることにつながります。「アコースティック・エミッション」は、聴診器のように音を使って、材料の状態を捉える技術です。材料が壊れていく際には、内部の変形や損傷が起こります。その際にさまざまな周波数の音波が放出されます。この音波を詳細に分析することで、材料内部の変形や損傷の様子を知ることができます。

人間環境学科は、人々が健康で豊かな生活を送るために必要な、生活に密着した幅広い分野を研究する学科です。そのためには、工学だけでなく、医療や環境、スポーツなど幅広い知識が必要になります。知識だけでなく、さまざまな装置を使った実験を数多く行うことで、実社会で通用する技術も身につけます。実験では、機械・電気工学に関わる実験装置や測定装置だけでなく、医療分野の装置も使用します。さまざまな測定機器に触れることは、実社会ですぐに役立つ知識と経験になるでしょう。また、多くの実験レポートを書くことは、報告書や資料の作成などに生かすことのできる力を養います。実験などを通して、チームで働く力も学んでいきます。

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2021.05