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「美学」の問題は、身の回りのさまざまなところにあります。例えば、私のゼミでは「銭湯」をテーマに美学の論文を書いた学生がいました。最初は「どうやって研究にまとめるんだろう」と私も頭を抱えていましたが、学生が自分で調べていくうちに「銭湯は風呂ならず」という結論に到達しました。銭湯に行く人はお風呂で体をきれいにすることが目的ではなく、人々とのふれあいを求めている。それは一種の美的な行為である、というのです。「銭湯」のような趣味を美学の研究のレールに載せる、それが私の教員としての役割だと思っています。

また、過去には「せつない」という言葉の意味を掘り下げた卒業論文もありました。「せつない」はもともと「空間的に出口がない」という意味。そこから転じて「ふさがった、出口のない気持ち」というネガティブな意味で使われるようになった言葉です。しかし、それが今の若い人たちは「せつない映画」「せつない気持ちになった」など、プラスの意味でも使うようになっている。そうした新しい捉え方を、文献やアンケート調査を通じて解き明かしていきました。こうした言葉の意味や感じ方も、ひとつの「美学」の問題なのです。

美学を勉強することで、自分の考え方、感じ方にひとつの光が当たります。自分がなぜこう感じるのか、何に魅力を感じるのか、ということが少しだけわかるようになります。人間の感性という捉えにくいものを、いくつかの美学的なアプローチで論理的に説明できるようになる。自分の抱えている葛藤やもやもやした気持ちと重ね合わせた研究をする学生も多いです。
人間は何も考えずに過ごしていると、自分で考えたり感じたりすることができなくなってしまいます。美学の学びを通じて自分の頭で考え、感じることのできる人になってほしいと思います。美学を勉強すると、「感じる」ということがどういうことなのかを意識できるようになるはずです。

※「ヨムミル」にはほかにも学生インタビューなどを掲載しています。ぜひご覧ください。
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芸術学