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民俗学は、私たちが普段何気なく行っている習慣や考え方に目を向ける学問です。例えば、お正月は私たちにとってとても身近な行事ですが、お正月に食べる食事や過ごし方は地域ごと、時代ごとに千差万別です。では、こうした違いはどうして生まれるのでしょうか?
民俗学では、こうした疑問に対してフィールドワークと呼ばれる現地調査によって明らかにします。具体的には、実際に町を歩き、観察したり、人に会って話を聞いたりすることを通じて、私たちの習慣や行為を生み出している背景や要因について考えます。そうすると、これまで当たり前に思っていた日常が、別の輝きをもって見えてきます。そこが民俗学の一番の面白さです。

私自身は「にわか」という芝居について長年研究しています。にわか自体は現在の漫才や新喜劇の源流にもなったと言われる芸能なのですが、これが主に西日本を中心に、地域の祭りのなかで若者たちによって演じられています。私はそのなかでも熊本県南阿蘇地方や長崎県五島列島で伝承されているにわかに関するフィールドワークを継続しています。にわかが演じられる様子を観察したり、にわかを演じたり観たりしている人たちにインタビューすることを通じて、にわかの演技が生まれる過程や、継承の動態について考えています。

今回のコロナ禍によって、日本各地の祭りが感染拡大防止のために中止となりました。もちろん感染防止に努めることは大事なことですが、祭りを行うことは私たちの生活にとって不要不急のものなのでしょうか。これに限らず、多くの地域で人口減少や暮らしの変化によって、祭りの継承が困難になっています。私たちの暮らしにとって、「祭り」とは何なのか。地域社会における芸能や祭礼がもつ役割や意味について、これからの社会を築いていく若い皆さんと一緒に考えていけたらと思っています。

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2021.04