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プロフェッサー 東京都市大学
都市生活学部 都市生活学科 高柳 英明 教授建築設計/インテリアデザイン/人間行動研究 -
ナビゲーター 研究室生さん ※学年は取材当時
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インテリアコーディネートと関係が深い「インスタ映え」
インテリアコーディネートの基礎知識「カラースキームにおけるBMA比率」というものがありますが、これを詳しく説明すると、インテリア全体をB:ベースカラー、M:メインカラー、A:アクセントカラーに分け、{B : M : A}={75 : 25 : 5}の比率に近づければ、誰もが好ましく思うコーディネート結果になる、というものです。一方、写真投稿型SNSなどでは、いわゆる「映える写真」が人気となっていますが、皆が「映えている」と認める写真(インテリア空間+手元で見せるメニューや飲み物を含めた撮影画像)とその撮り方には、カラースキームの安定比率が関係している事が分かりました。
信楽焼の廃材を活用したインテリアエレメント
信楽焼は土の質感を活かした表情豊かな伝統工芸ですが、焼成過程で破損する等、廃材の活用方法に困っているという問題があります。そこで、信楽焼の材料物性に着目し、その廃材の再利用と使い方を模索し、そうした中で「たぬきの置物」等で親しまれている信楽焼は、1) 荒々しい土質、2) 耐衝撃性・耐水性に富み、3) 素材自体が赤茶けた色味を帯びている事などから、国内では水道管や水瓶などに使われてきました。近年、信楽焼の市場規模が縮小しており、伝統工芸の火を絶やすことなく、同時に廃材の利活用を進めるべく、新たなインテリアエレメントを提案しています。
ダイニングを重視した「新LDK」発想
動画サイトやスマートフォンの普及に伴い、家庭での「テレビ離れ」が顕著です。ただ同時に、家族揃ってリビングや居間でくつろぐ事も少なくなったのではないだろうか。一方ダイニングルームは、食卓としての機能以外にも、子供の勉強机代わりになっていたり、ちょっとした家事雑事のデスクも兼ねていたりと、リビングルーム以上にフレキシブルに使われることが多くなりました。そこで、そうした「新LDK」のあり方にフォーカスし、ダイニングルーム重視型の住宅プランニングに対する居住者意識調査を行っっています。