研究内容を 大まかにまとめると

研究内容を もっと詳しく!

私たち生物の体の中は、原始の生命が地球上に生まれてから40億年の時を経て創られてきたナノテクノロジーの玉手箱です。DNAやDNA情報をもとに合成されるタンパク質などの生体高分子と呼ばれる生物由来の材料が織りなす複雑な相互作用によって、生物のナノマシーンが造られ、精緻でダイナミックな、機械には真似のできない生物特有の活動を生み出しています。いわゆるナノバイオテクノロジーと呼ばれる分野では、このような生命システムの形成原理の理解を通して、生物に倣ったナノマシーンやナノデバイスといったナノスケールの素子の開発がさかんにおこなわれています。

体内で薬を「必要なときに」「必要な量を」「必要な場所に」届け治療効果を高める技術のことをドラッグデリバリーシステム(DDS)と言います。最適なDDSによって、薬の効果を最大限に高め、副作用を抑え理想的な治療が実現できます。佐野研究室では、主に抗がん剤のドラッグデリバリーシステムの開発をおこなっています。DDSで、中心になる技術がナノテクノロジー技術です。ナノのサイズのカプセルに薬を閉じ込め、目的の細胞まで届け薬を放出するように、さまざまな設計を施します。本研究室では、DDSの他にもナノバイオテクノロジーを駆使して、半導体や太陽電池といったデバイス開発や生物に学ぶ材料開発などをおこなっています。

研究の面白さは、自分で思い描いたアイデアを実現できることや疑問に思ったことを自分の手で解き明かすことにあります。私もアスベストやカーボンナノチューブのような細長く、硬い材料が細胞に入りやすい特性に着目し、“細長く、硬いものを安全な素材からつくれば、優れた細胞内DDSを作ることができるに違いない”というアイデアを思い描き、実現してきました。学生たちにも同様に、“こんなものがつくれないかな?”と思う自分のアイデアの実現や、“これはどうなっているんだろうか?”という疑問を解明してほしいと願っています。充実した研究施設や実験設備も用意していますので、自分のやりたい研究にどんどん挑戦してほしいです。

つぶやく!
2021.03