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プロフェッサー 旭川市立大学短期大学部
食物栄養学科 豊島 琴恵食育(栄養教育) -
ナビゲーター 2年生 松浦 鈴さん ※学年は取材当時
研究内容を 大まかにまとめると
研究内容を もっと詳しく!
子どもたちの成長に合わせ、食べることが好きになる「食育教室」の実践活動
小学校1年生から6年生までの6年間は子どもが最も大きく成長し変化する時期です。栄養がより豊富で味や色の濃い旬の野菜を意識して取り入れ、「食べ物」「食べること」に喜びを感じながら正しい食習慣を身につけてもらえたらと考えています! そのために小学生の全ての学年を対象に、成長にあわせた料理教室を実践します。計画からメニューの検討、教室当日に向けさまざまな段取りや準備をゼミ生皆で協力しながら進めることで、短大生自身の計画性、自主性、協調性が育ち、さらにコミュニケーション力を向上させることができます。そして、食育を企画実施することで短大生自らの「食」への自立につがる大きな活動となります。
園児の咀嚼を意識し、五感(視覚・味覚・嗅覚・触覚・聴覚)を働かせる「食育教室」
食べ物を噛む・飲み込む行為は乳幼児期に土台ができると言われています。”良く噛まないで飲み込んでしまう””ずっと噛み続けて飲み込めない”そのような食べ方をする乳幼児も少なくないといわれています。『前歯でかじり取り自分が食べられる量を感じること』『ゆっくり味わいながら両方の歯でしっかり噛むこと』を意識させる料理教室を実施します。また保育を学ぶ幼児教育学科の学生と一緒に活動するので、園児の心をチャッチする関り方を学ぶことができます。将来社会に出てから保育所にて保育士と一緒に食育活動を行なう場合もあるので、学生時代の実践を伴う体験は栄養士としての実務の実践力にもつながります。
咀嚼・嚥下の機能が低下してきた高齢者へ、食べやすく栄養のある料理を提供
高齢となると噛む力がだんだん弱ってきて、飲み込みがうまくできずにむせやすくなってきます。幼児期は成長にあわせて食材を段々と固く大き目にしていくのに対して、高齢者はその逆で「柔らかく」「噛みやすい」食材を組合せる他に、とろみを付けるなど調理方法を工夫する必要が生じてきます。また料理をつくることが年齢とともに面倒になり、食べる量が減ってしまうのも課題に挙げられることから、栄養が豊富で簡単にできる料理のレパートリーを増やすことも大事です。これらを丁寧にお伝えする機会を設け、直接高齢者の方とふれあいながら料理を作ったり、会食する教室を開きます。