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基本的人権は法的権利なので、その侵害があったとき裁判所による救済が受けられます。しかし、障害者や高齢者等の社会的弱者と呼ばれる人たちが裁判所に救済を求めたときには手遅れであったり、裁判所を利用することに負担を感じたり、そもそも侵害を受けていることに気が付いていないなど、裁判所による救済が機能しないことがあります。裁判所による救済の前に権利侵害を救済する方法、あるいは権利侵害が起こらないようにする方法を考えることが権利擁護の一つだと思って研究しています。

日本国憲法第15条第1項は、「公務員を選定し、罷免することは国民固有の権利である」と規定し、また同条第3項では「成年者による普通選挙」を保障しています。つまり、成年に達した日本国民はすべて選挙権を有することになるはずです。しかし、かつて公職選挙法第11条第1項第1号は、「成年被後見人は選挙権及び被選挙権を有しない。」と規定していました。認知症や知的障害等のために、金銭管理等ができない人を護るための成年後見制度を利用すると選挙権を喪失するとされていたのです。このような権利侵害は本人が気づいていない、また、仕方がないと諦めてしまうケースですが、こうした権利侵害の救済を研究しています。

日本国憲法第十三条前段は「すべて国民は、個人として尊重される。」と規定しています。どんな状態の人であっても個人として尊重されなければらないのです。しかし、知的障害や認知症のために十分な判断力を有しない人は、はたして個人として尊重されているのでしょうか。様々な場面で人権侵害が生じているように見えます。例えば、「あなたにとって最善の利益はこれです。」といって他者が決めてしまう。それでは個人として尊重されているといえません。このような場合に、人間の尊厳・個人の尊重をいかにして護るべきなのかを研究しています。

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