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近年、マスコミでも取り上げられることが多くなった児童虐待をテーマとしています。虐待を受けた子ども達は、さまざまな心の傷や愛着の課題を抱えています。私は長年、虐待を受けた子ども達が多く入所している児童養護施設で心理職として勤務してきました。その経験をもとに、臨床心理学に基づいた子ども達のこころのケアについて実践活動や研究を行っています。具体的に実践活動では、心理療法やグループワークによる心のケアを行っています。また研究活動では、性的虐待を受けた子ども達に対するトラウマケアや心理教育に関する研究、愛着の修復のための心理的介入に関する研究を行っています。

従来から学校では不登校やいじめ、発達障害などさまざまな課題に直面してきました。これらの課題は教育分野だけではなく、福祉分野においても直面してきた課題です。そして、近年ではそれぞれの課題の背景に、教育分野だけでは対応しきれないものがあることが理解され、スクールソーシャルワーカーの導入へとつながりました。本学はスクールソーシャルワーカー養成課程を設置していることから、私の研究室でも学校に関する子どものさまざまな課題を包括的に研究しています。ゼミ生たちはその研究や実践の成果を、本学主催の子ども支援セミナーで発表しています。

様々な理由から自分の気持ちを上手く表現できず、暴力等の方法で行動化してしまう子ども達がいます。そのような子ども達に対して、①自分の気持ちを理解し、表現できるようになる、②他者の気持ちが理解できるようになる、③困っている問題を解決できるようになることを目指した心理的介入について研究を行っています。具体的にはアンガーマネジメント(怒りのコントロール法の学習)やアサーショントレーニング(適切な自己主張の学習)、ソーシャルスキルトレーニング(社会性の学習)などを用いた研究を進めています。また実際にゼミ生達と一緒に児童養護施設に入所する子ども達に対してグループワークを行うなどの実践も行っています。

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