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プロフェッサー 札幌国際大学
人文学部 心理学科 岡田 顕宏感情心理学・認知心理学 -
ナビゲーター ゼミ生さん ※学年は取材当時
研究内容を 大まかにまとめると
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人工知能に対する偏見について
最近のAI(人工知能)の進化にはめざましいものあります。AIを上手く利用すれば、私たちの生活はより便利により快適なものとなっていく可能性があります。しかしながら同時に、AIに対しては、偏見や不安を持っている人も多いのではないでしょうか。たとえば、AIの生成した絵画は、芸術家の描いた絵画よりも人間味が不足していたりするのでしょうか。人間味というのは主観的な印象でしか測れないかもしれませんが、人に絵を見せて印象を判断させるという実験を行ってみました。同じ絵を見せても、「AIが生成した絵画」として説明された場合は、人間の芸術家が描いた絵画と説明された場合よりも、人間味が低いと判断されました。
子どもじゃなくてもオモチャが好き!
玩具(オモチャ)というと子どもが遊ぶもの、と考えていませんか。そうした考えは、これまでは一般的だったかもしれません。ガチャガチャの市場規模が10年間で2倍超になったと言われたりもしていますが、今は、オトナでも玩具を買い集めたり遊んだりする時代になっています。玩具で遊ぶのは、幼稚だったり成長していなかったりするせいではないのです。ただし、玩具と言っても様々な種類があります。どのようなタイプの玩具が好きなのかと、個人のパーソナリティ(性格)を調べてみると、パーソナリティによって好きタイプの玩具に違いのあることが分かります。
恋愛だけじゃない嫉妬(ジェラシー)の感情
「嫉妬(ジェラシー)」は、主に男女の恋愛関係のなかで生じる感情だと考えられています。自分より多くのもの(能力・地位を含む)をもっている人に対する「妬み」とは区別されています。嫉妬の感情は、パートナーとの関係を脅かす行為や存在(浮気や浮気相手)に向けられるため、両性の関係を維持して子孫を残すのに役立つ適応的な機能があるのだ、と説明される場合があります。でも、同性の友人間でも嫉妬したり、嫉妬されたりという経験のある人もいるのではないでしょうか。大学生を対象に調査を行うと、そのような経験のある人が一定数いることが確認できました。現在は、同性友人間の嫉妬について詳しく調べるための調査を検討中です。