研究内容を 大まかにまとめると

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みなさんは“磁石”と聞いて、どのようなものを想像されますか?私たちの研究している有機磁石(なんと有機分子も磁石になります!)は赤・青・黄色など様々な色をしていて従来の無機磁石よりも軽量で、これまでの磁石にはない新しい性質をもちます。磁石の性質の元となるのは「有機ラジカル」とよばれる分子がもつ不対電子ですが、この「有機ラジカル」は通常では反応性が高く不安定で合成・単離するのは困難です。しかし、分子をうまくデザインし、良い合成経路を選択すれば、通常不安定な「有機ラジカル」も安定に取り出すことができます。このように「適切な分子を自ら設計し、合成できる」ところが、私たちの研究の醍醐味です。

充電可能な二次電池として広く使われているリチウムイオン電池の材料には金属が用いられています。そのため廃棄する際の環境への影響や、金属資源の枯渇が問題になっています。また、充放電にかかる時間が長い点も改良の余地があります。私たちの研究室で合成している「安定有機ラジカル」は、すばやく酸化還元され、一つの分子に多くの電子を貯めたり、放出させたりできます。この性質は、電池材料としても非常に魅力的です。また炭素、窒素、酸素のみからなる有機分子は資源枯渇もなく環境に対する負荷も小さいです。私たちは「有機ラジカル分子」の新たな材料への展開を期待して日々研究を行っています。

有機化合物の魅力はなんでしょうか?炭素原子は4本の結合の手があり、単結合、二重結合、三重結合と多彩な結合様式をもちます。さらに多くの典型元素と(そしてたまに金属元素とも)安定な結合を形成するため、有機化合物は無機化合物に比べ自由に構造を設計し、合成することができます。「こんな性質をもつ物質を作りたい!」というアイデアから「どんな分子をつくればそれが実現できるか」を考え、実際に合成して物性を評価できる、有機化合物のそんなところに私たちは魅力を感じています。そのひとつが「金属を使わないで良く光る有機分子」。いくつかの新しい「光る有機分子」が私たちの研究室で合成されています。

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