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固体が持つ様々な性質(電気的性質、磁気的性質、光学的性質など)は主に固体内の電子がどのような状態をとっているかによって決まっています。光電子分光法は固体内の電子状態を直接的に観測できる強力な実験手法です。光電子分光法では、単一の波長の紫外線を測定試料に照射し、光電効果によって試料から放出される電子のエネルギー分布を測定します。放出された電子のエネルギー分布は試料内部の電子のエネルギー分布を反映するため、試料の中に「どんなエネルギーを持った電子が、どのくらいの数あるのか」という情報が得られます。

フラーレンやカーボンナノチューブのような炭素材料、および有機材料は軽量、柔軟、安価といった長所があり、太陽電池等のデバイス素子の材料として期待されています。このような素子の性能向上には材料の電子状態の理解が欠かせません。私たちは内包フラーレンをはじめとする様々な材料の光電子スペクトルの測定を行ってきました。近年では、電子デバイス素子材料の有力な候補の1つである導電性高分子の、向きの揃った薄膜試料を作製して光電子スペクトルを測定することで、電気伝導のメカニズムを明らかにすることを目指し研究を進めています。

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