研究内容を 大まかにまとめると

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生薬は植物・動物・鉱物など自然のもとを薬に加工したものの総称です。現在、日本では漢方薬で使用する生薬の大部分を輸入に頼っています。私たちの研究対象である茯苓も同じです。茯苓は松の根に寄生する菌核を乾燥させた生薬です。茯苓は鎮静・利尿作用があり、医療用で使用される漢方薬の三分の一に配剤されています。茯苓の菌核はトリュフのように地中に埋まっているため、発見することも容易ではありません。生薬学研究室では、フィールドワークによる茯苓探索やDNA解析技術により、人工栽培に適した茯苓の菌糸系統の探索や人工栽培技術法の確立に向けた研究を行っています。

元科捜研の教員ならではのテーマです。春になると、毎年の有毒植物の誤食による食中毒事故が発生します。例えば、有毒植物であるトリカブトは山菜のニリンソウと葉の形態が似ているため注意が必要です。有毒植物による中毒事故により死亡するケースも発生しているため、迅速に中毒の原因を判別することが極めて重要です。本研究室ではDNA検出技術を用いて、オンサイト(その場)による有毒植物鑑別法を開発しています。本テーマでは「食の安全を見る」ことをテーマに、他大学の研究グループとの共同で、救急医療に対応可能な簡易検査キットを開発することを目標にしています。

植物由来ナノ粒子(ナノメートル;10-⁹m 程度の大きさを有する粒子)に関する研究を行っています。近年、植物に含まれるナノ粒子がヒトやヒトの腸内細菌に働きかけることが報告されています。ナノ粒子の中には核酸(マイクロRNA)やタンパク質などが含まれており、ナノ粒子が細胞に取り込まれることで機能を果たしています。すなわちナノ小胞は積み荷として役割を果たしています。本研究では、植物由来のナノ粒子がヒトの細胞へ取り込まれ、細胞に作用する現象を解析しています。様々な植物からナノ粒子を単離し、ヒト細胞やバクテリアへの取り込み特異性を評価することで、薬物治療への応用価値を見出すことを目的としています。

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