研究内容を 大まかにまとめると

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天然の資源は薬の大切な素材です。私たちは天然資源の抽出物を利用して、機能性(人にとって有効な作用)に関する研究を行っています。疾患の分子メカニズムを指標として、有効素材の探索を行っています。現在はCOVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2の感染抑制効果を有する薬用植物について研究を行っています。生物学や薬用植物の知識と分子生物学の技術(細胞取扱いや遺伝子組み換えの技術)を駆使して日々研究を行い、薬の候補や既存薬のリポジショニング(薬の効き目の再発見)の提案を目指しています。

食物アレルギーの検査や有毒・違法植物の検査をその場で、迅速に誰でも検査可能な装置を開発することで、食や社会の安全を守る技術を提案します。私たちは、LAMP法というDNA増幅技術を駆使し、診断プロトコルを研究開発しています。マイクロ流体制御技術を専門とする豊橋技術科学大学機械工学系 柴田隆行教授)と連携し、異分野融合型のモノづくりを実施し、研究成果の社会実装に向けた製品開発を目指しています。また、インドの伝統医学(アーユルヴェーダ)では痔瘻(じろう:痔の一種。治療法は手術のみ)の治療にクシャーラ・スートラという薬の糸を使用します。日本の一部の病院でも採用されていますが、普及には至っていません。クシャーラ・スートラの薬効の解明が不十分であることや、工業的な供給ではないことが原因として挙げられます。薬効を解明することを通して、新しいクシャーラ・スートラの開発を目指しています。

漢方薬原材料の持続可能な原材料の供給と地産地消を目指して、薬用資源の栽培や品質評価に関する研究を行っています。現在、キノコの仲間であるマツホドの菌核(茯苓:ブクリョウ)やセリ科植物のミシマサイコ(根を柴胡:サイコとして利用)の栽培研究を行っています。茯苓や柴胡はいずれもストレス症状に対する漢方薬に含まれる生薬です。フィールドワークによる新たな系統の探索や薬用植物園における試験栽培を行っています。

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2024.03