研究内容を 大まかにまとめると

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健康な皮膚、と言うと、ニキビ等のトラブルがなく、荒れていない、潤いのある皮膚を思い浮かべますね。肌の潤いには、角層の中にある脂質(細胞間脂質と言い、皮脂とは異なるものです。)が重要であることが見出されており、敏感肌や乾燥肌では減少していることが多いことが多くの研究から明らかになっています。そして、この細胞間脂質の半分を占めるのがセラミドと言われる脂質で、最近では、化粧品の有効成分としてもよく見ると思います。
しかし、このセラミド自身は、大変値段の高い成分であるため、自身の皮膚中でセラミドを増やすことが望まれます。そこで、我々はこのセラミドの皮膚中での代謝を詳しく知り、その調節機構を明らかにすることから、セラミドが十分ある肌を生み出すべく、研究を進めています。

ヒアルロン酸も肌の潤いを保つ成分として、多くの化粧品に配合されています。ヒアルロンは、わずか1gの量で6リットル、つまり6000倍の水分を保持する能力(保水性)から、肌表面で水分を保持し、肌に潤いをもたらします。さらにヒアルロン酸には、紫外線などによる肌の炎症を抑える作用や、傷を治す創傷治癒の作用など、様々な働きをすることがわかってきています。しかし、一般的なヒアルロン酸は分子が大きいため、なかなか肌の内側まで浸透できませんでした。最近、ヒアルロン酸を小さい分子にした化粧品原料が開発されました。私たちは、一般の化粧品原料としての小さいヒアルロン酸よりもさらに小さい、最小のヒアルロン酸に注目をして、皮膚の内側での働きを明らかにすることから、スキンケア剤素材としてのヒアルロン酸の有用性をより拡大させるべく、研究を進めています。

肌が荒れたり、ニキビが出来たり、かゆくなったりと肌の状態が良くないと、気分も良くありません。しかし、せっかくスキンケア剤、化粧品を使っても肌が良くならなかったり、肌を洗ったら逆に肌が乾燥してしまったり、ということもあるかと思います。
私たちは、肌の中の成分だけでなく、スキンケア剤や化粧品、洗浄料による皮膚の変化や、スキンケア剤の成分の皮膚への影響に関する研究も進めています。
これらの研究は、私たちだけではどうしても限界があります。そのため、化粧品会社や原料メーカー等との共同研究を進め、世の中により良いスキンケア剤を生み出すべく研究を行っています。

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2024.03