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プロフェッサー 東海大学 札幌キャンパス
生物学部 海洋生物科学科 山口 幹人資源生態学 -
ナビゲーター 3年生 西田 弦人さん ※学年は取材当時
研究内容を 大まかにまとめると
研究内容を もっと詳しく!
魚類が生息するフィールドで調査する!
生態とはその生物が環境や他の生物との関係の中で獲得してきた性質と考えることができます。ですので研究対象となる生物、私たちの場合は沿岸域や河川下流域などに生息する魚類が生活している場所に出かけて、環境を肌で感じながら標本を集めることから研究が始まります。フィールドでは「この場所で産卵しているのは何故だろう?」「この場所で成長に十分な餌があるのだろうか?」など魚の生態についてのクエスチョンが自然と浮かび、それに対する答えを探すことが研究となります。
野外だけではわからないことは飼育実験で!
野外調査では分布、回遊、成長、成熟などに関しての様々な生態情報が得られます。しかし得られない情報も多くあります。例えば「産卵の時により多くの自分の遺伝子を残すためにどういったふるまいをしているのか?」「1回の産卵期間に複数回産卵する雌の総産卵数は?」などです。これらの生態情報を得るためには飼育実験も重要な研究手法となります。
得られたデータから生態を解明し解釈する!
野外調査や飼育実験を行えば多くのデータ・情報が得られます。その得られたデータ・情報を整理し、自然界における魚類の生態を描いていくことが研究の醍醐味となります。ただ描いた仮説に当てはまらない矛盾した情報が得られるなど、一筋縄では行かないことも研究ではたびたび起こります。ですが、それらを解きほぐすことで更に深く広い世界が見えることがあり、その時の嬉しさが次の研究に向かわせてくれると感じています。私たちのチャレンジが効率的・持続的な漁業などを通して、魚類と人の無理の無い関わりに役立つことを目指して研究を続けています。