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プロフェッサー 東京農業大学 北海道オホーツクキャンパス
生物産業学部 海洋水産学科 西野 康人生物海洋学/氷海生態学/海草藻場生態学/水圏環境学 -
ナビゲーター 3年生 杉本 結さん ※学年は取材当時
研究内容を 大まかにまとめると
研究内容を もっと詳しく!
生物(アイスアルジー、プランクトン)を通して海氷を理解する!
オホーツク海は冬季、流氷に覆われます。この流氷は海水が凍った海氷です。オホーツク海の豊かな生物資源は、この海氷によってもたらされているといわれることもあります。しかし流氷である海氷は採取したときのことはわかっても履歴がわからないため、実態は不明なことが多いです。そこでオホーツク海の海水で満たされる能取湖に注目し、海氷の生成過程、成長過程、融解・崩壊過程の状態変化に合わせて、海氷環境、アイスアルジー、プランクトン等を研究しています。海水が凍った海氷、なめてもしょっぱくありません。このことが豊かさの理由のひとつでもあります。海氷が生態系にもたらす影響を自分たちで採取し、研究しています。
海草アマモが気候変動にどのように対応するかを把握する!
海草は陸上植物が海に帰ってきた生物です。陸上植物と同じように花も咲き、種も作ります。ただし海の動物の多くは海草を消化することができません。いいエサにはならないのです。かつては役に立たない生き物と思われてきたアマモ、さまざまな海の生き物が生息する場所を提供しているのです。さらによいエサにならないことが地球温暖化を抑制する効果となります。海草が光合成するとき二酸化炭素を取り込み、自らの葉を作ります。葉はやがて海底に沈み、炭素をため込む機能があるのです。アマモがどのくらい炭素をため込むか、どのくらいの速度で分解されるか、温度耐性がどのくらいあるかをフィールド調査や実験を通して調べています。
オホーツクエリアにおけるマイクロプラスチックの分布を調べ、対策を考える!
プラスチックは便利な物質です。しかし廃棄されたものは、分解されず、細かくなりマイクロプラスチックとなります。マイクロプラスチックは有害物質を吸着し、それを動物プランクトンが食べ、魚類へとつながり、人間の口にも入ります。まだよくわかっていないことも多いですが、さまざまな悪影響をもたらす可能性が指摘されています。生物資源豊かな北海道オホーツクエリアに、マイクロプラスチックはどこに、どのくらい存在するかは不明です。網走川流域、海跡湖、オホーツク海で漂っているプラスチックや堆積しているプラスチックの分布を調査し、海洋で生分解されるプラスチックについての研究も行っています。