研究内容を 大まかにまとめると

研究内容を もっと詳しく!

「百聞は一見に如かず」のことわざ通り、まずは、学生は研究対象をじっくり見、時には触り、その生息環境をストーキングします。私は、船でゼニガタアザラシがいる岩礁へ近づいて、岩礁ごとに上陸していた個体数を数えたり、個体識別の写真を撮影したりしています。しかし、時と場合によっては、船にアザラシがおどろいて上陸場から水中に逃げてしまうことや船が揺れたり逆光で写真が上手く取れないことも多々あります。これらの反省点は、次の調査で改善できるように努め、その調査地に適した調査スタイルを確立しています。学生ごとに別々の調査地や研究対象および研究内容が異なります。

野外調査は楽しいですが、研究室に帰ったらやらなければならないことが山積。野外で五感で感じたこと、記録したこと、写真や動画などの情報を、研究室でデータ化する必要があります。私は、研究室に戻ったら、撮影した大量の写真を1枚1枚みて、また何度も何度も見返して、ゼニガタアザラシの斑紋の模様で個体識別を行っています。ゼニガタアザラシの斑紋の特徴によって自らアザラシにあだ名をつけて親しみを持っていますが、大学で画面を通して彼らを見過ぎて、アザラシたちが夢にでてくることも多々あります。学生によっては、胃内容物を調べたり、遺伝子解析したり、研究室でやっていることは様々です。

研究室でデータ化したものを蓄積して、やっと解析に入ります。私は、いつ、どのアザラシが、どの上陸場にいたのかを、年間通じて調べることによって、その個体の上陸岩礁の移動がわかります。さらに、その個体と他個体との関係からアザラシの社会性や上陸岩礁を移動する必要性などを考察できます。1つアザラシの生活が明らかになると、次の疑問が湧いてきます。これが、次の仮説に繋がり、歴代の学生の研究の積み重ねによって、アザラシやクジラなどの海生哺乳類の生態解明から管理へ、また彼らの生態系の役割などを解明し新しい野生動物管理のあり方を模索しています。

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2022.02