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日本はすでに超高齢社会に突入している。高齢者では、加齢に伴い、噛む(咀嚼)力や飲み込む(嚥下)力が低下すると、硬い食べ物、繊維質な食べ物、弾力のある食べ物を避けるようになる。その結果、さらにそれらの力が低下し、摂取量が減り、低栄養状態となる負のスパイラルを招く。咀嚼力、嚥下力を高める食材を献立に積極的に取り入れ、日々鍛えていくことが将来の健康的な生活を営むために重要になる。そして、摂食嚥下機能レベルに適した食形態の食事の提供がである。摂食嚥下機能のレベルから食事状況および栄養状態への影響の相関関係を明らかにし、それぞれのレベルの状態における問題点・改善点を抽出し、介入の手段を確立する。

国立がん研究センターの統計では、日本の2019年のがん罹患数予測は約101万7千200例(男性57万2千600例、女性44万4千600例)と予測され、2018年のがん統計予測(約101万3千600例)と比較すると、男女計で約3千600例増加である。病院を退院して自宅療養されている人が自宅で栄養・食事をどのようにとったらよいか不安を持たれている人がいる。特に低栄養予防の観点から医療施設での栄養・食事指導を補完するとともに少しでも不安払しょくに繋がることを目標にメニュー開発を通じてアプローチしていく。

利用者のお宅や入居施設を訪問し、正しい服薬方法を指導したり、お薬の適切な管理を行う“訪問薬剤管理指導”は薬剤師によって行われている。そして、管理栄養士はというと、在宅訪問での食事指導を行う“在宅訪問管理栄養士”が存在する。特に、高齢夫婦のみでの食生活になるとお肉やお魚を食べる頻度が低下し、身体に必要な特に筋肉の源となるたんぱく質の摂取量が低下したりと、栄養不足や栄養の偏りが起こってくる。高齢者では、お薬を処方されている方も多く、薬剤師と管理栄養士が協力して、利用者の生活をサポートしていく。

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