研究内容を 大まかにまとめると

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後天性免疫不全ウイルスは、ウイルスが持つ「逆転写酵素」と呼ばれるタンパク質の働きによって増殖し、エイズを引き起こします。私達の研究室は、「逆転写酵素に結合」してその働きを阻害する化合物(逆転写酵素阻害剤)の設計を行っています。化合物が逆転写酵素に「どのように結合」し阻害作用を示すのか、また「どのような構造であればより強力に結合する」ことができるのかを、コンピューターによる計算から予測し、化合物を設計しています。そして、設計した薬となりうる化合物を、実際に自分達の手で合成しています。薬がなぜ効果を持つのかを構造から考察する力、そして、合成する技術力を養うことができます。

脳梗塞発作は突発的に生じ、処置が遅れるほど予後不良となります。私達は、発症前からの予防的投与によって、発作時の脳保護に働く「予防的治療薬」が必要であると考えています。「予防薬」の観点から、安全性が高い天然由来成分をリード化合物とし、その誘導体を設計します。設計は、体内での化合物の働きをコンピューターシュミレーションによる解析に基づき行います。その後、合成した化合物は、共同研究をしている研究室に活性を評価してもらい、その結果から、化合物の更なる改良・合成にフィードバックさせ、効率良く有効な薬の創出を試みています。現在、いくつかの有望な化合物を見出し、その作用メカニズムの解析に取り組んでいます。

医薬品の多くは特定の基本骨格を修飾したものです。既存の基本骨格からの医薬品開発はやり尽くされた感があり、新しい基本骨格の開発が求められています。近年、数種の新しい有望な基本骨格が報告されていますが、合成するのが難しい複雑なものが多く、簡便な合成法の開発が必要です。私達の研究室では安全な酸化剤(超原子価ヨウ素化合物)に着目し、計算科学を併用することで複雑な構造を短工程で合成することに成功しました。この方法を用いて従来の基本骨格では得られなかった薬効を持つ医薬品の開発に繋げていけるように、更なる研究をおこなっています。複雑な骨格の合成を成し遂げたときの達成感は他では味わえない素晴らしいものです。

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