研究内容を 大まかにまとめると

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植物タンパク質・レクチンは、糖鎖構造を認識して結合する性質を示します。私達の細胞が作る糖鎖の構造は体の組織によって違い、成長や病気など細胞の状態に伴い変化します。レクチンが糖鎖構造を見分ける能力は、糖鎖の検出であったり、糖鎖を持つバイオ医薬品の品質管理などに利用されています。試薬としては均一な成分である必要がありますね。ところが、植物は性質の似た複数のレクチン遺伝子をゲノムに持っており、均一にするのは大変です。私達は、チョウセンアサガオ(写真)やトマトの生産する有用なレクチンの遺伝子を明らかにし、これらの遺伝子組換えタンパク質を「植物を使って」生産する研究を行っています。

そもそもなぜ、植物はレクチンを生産しているのでしょうか。トマトのレクチンのタンパク質グループは植物病原糸状菌や昆虫の体の成分にも結合することがわかっています。トマトが体を守るためにレクチンを生産しているのかもしれません。私たちの研究では、カビの侵入や虫害によってトマトの葉が傷つくとレクチンの遺伝子が働き出すことを見つけました。トマトにおける役割を、遺伝子組換え植物(遺伝子発現抑制体や過剰発現体)を使って研究しています。他にも、私達の研究室では、植物が塩害や暑さに耐性を示す働きを遺伝子レベルで調べ、作物のストレス耐性を高めることに応用する研究を行っています。

世界的な人口増加と地球温暖化は、深刻な農地不足を招くと予想され、注目されているのが培養細胞を食品原料とする細胞農業です。培養肉をご存知の方もいるでしょう。植物でも組織から細胞の塊(カルス)を経て液体培養(写真)さらにバイオリアクターで細胞をどんどん増殖することが可能です。コーヒーやカカオなど、亜熱帯・熱帯の栽培環境に依存する作物では、気候変動に伴う減産が予測され、原料とする食品への影響が懸念されています。そこで培養細胞生産が検討されています。私達もコーヒーを材料に、細胞培養の条件を検討し、香りや味、機能性に関係する成分を引き出す研究に食香粧化学科の研究室と共同で取り組んでいます。

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この研究室があるのは

植物分子細胞生物学
2026.03