研究内容を 大まかにまとめると

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日本における民俗学は、柳田國男が始めた学問です。身近な文化を手がかりに、生活の歴史的変化を明らかにし、現代の私たちの人生や暮らしをよりよくするための研究をしています。つまり、身の回りの「あたりまえ」に疑問符をつけ、その変遷をたどることで現代社会の動向を考えます。
及川ゼミナールでは、民俗学の中でも民俗信仰論と現代民俗論を中心に学んでいます。民俗信仰論としては、例えば、人柱信仰や妖怪、現代民俗論としてはサードプレイスとしての銭湯や「若者の街」としての下北沢のイメージなどを研究対象としたゼミ生がいます。このように、私たちのゼミでは、自分の興味のある事象を対象に、生活文化を研究することができます。

【民俗信仰論】自身は無宗教だと思っている人でも占いを気にしたり縁起物を買ったりするように、宗教とは異なるようでいて、けれど確かに文化として根付き、信じられているものがあります。そういった人々の生活の中にある宗教的事象を民俗信仰と言い、私たちのゼミの研究対象の一つとしています。
【現代民俗論】柳田國男の『明治大正史世相篇』という著作がそうであるように、民俗学では現代社会の新しい現実をも生活変化の歴史の一コマと捉えます。現代民俗論では、そのような現代の出来事や諸問題に注目することで私たちの暮らしの歴史性を考えます。

成城大学には、日本における民俗学の創始者・柳田國男の蔵書を収めた「柳田文庫」を基盤とした「民俗学研究所」があります。民俗学研究所はいつでも訪れることができ、貴重な資料を通して研究を深めることができます。
また、「あたりまえ」を捉えるために、文献の分析だけでなくフィールドワークも積極的に行います。フィールドワークとは、実際に研究対象と関係のある地を訪れ、研究対象に実際にふれたり、研究対象の当事者に話を聞いたりする方法で、民俗学の特徴的で基本的な調査方法と言えます。自身の足で、目で、耳で、文献だけでは分からない情報を手に入れ、より実感的な研究を行うことができます。

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2023.02